テレビ番組下請けの過酷な実態

テレビ局と番組制作会社の力関係について、その実態が公正取引委員会の調査によって浮き彫りになった。公取委は29日、テレビ局から番組制作を下請する280社からの回答をもとにした調査結果を発表した。公取委は「テレビ局等による優越的地位の濫用規制上問題となりうる行為が行われていることが明らかになった」としている。独占禁止法や下請法に違反する恐れがあるとして、日本民間放送連盟などを通じ、テレビ局に法令順守を働きかけるそうだ。
昨年テレビ局側と取引があった109社のうち、39%が「独禁法違反に当たる行為を受けた」と回答。具体的には「買い叩き」が20%、「著作権の無償譲渡」13%、「不当な番組制作のやり直し」12%、「番組の二次利用で収益を配分しない」10%などが挙げられた。
独禁法は取引で優越する地位を利用し、不利益になる取引を受け入れさせることを禁じる法律だ。しかし、資本金の額が小さく、特定のテレビ局に取引を依存する番組制作会社ほど問題となりうる行為を受けた割合が高くなる傾向もみられたという。
また、取引条件などを記載した書面の交付状況を「交付していない」または「交付しなかったことがある」テレビ局は15.9%にのぼり、杜撰な対応も明らかになっているという。
こうした取引がまかり通っている理由についても、報告書は言及している。「採算確保が困難な取引(買い叩き)」、「著作権の無償譲渡」などの不利益を受け入れたテレビ番組制作会社のすべてが、「要請を断った場合に、今後の取引に影響があると自社が判断したため」または「テレビ局等から今後の取引への影響を示唆されたため」を理由として回答していたという。
こうした実態が改善される日は来るのだろうか…。